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防錆油

ここでは金属を錆から守るために使用される防錆油の特徴について解説。また他の防錆剤と比較した場合のメリット・デメリットやおすすめできる用途、使用上の注意点、取扱いしているメーカーなどの情報についても紹介しています。

防錆油の特徴

油による防護膜で錆を抑え用途により使い分け

金属の錆を防ぐためには、金属表面に酸素と水分を触れなくすることが必要になります。これを油による防護膜を作って発錆を抑えるのが防錆油です。十分な防錆効果を得るためには塗布時に埃やゴミが付かないようにすることが大切です。

防錆油はJIS規格によって分類されており、大きくは指紋除去形防錆油、潤滑油形防錆油、溶剤希釈形防錆油、ペトロラタム形防錆油、気化性防錆油の5種類があります。どの防錆油を選ぶかは使用目的や防錆期間などで判断します。

防錆油のメリット・デメリット

メリット

防錆剤として一般にも広く知られているため入手が容易で汎用性があるのがメリットです。さまざまな金属に対応し、ほとんどが液体タイプなので即効性があり、すき間などにも浸透しやすく、防錆力も大きいので取扱いがしやすいです。

デメリット

作業現場の油汚れが目立ち環境悪化につながります。塗布は容易にできたとしても、入り組んだ箇所の除去には手間がかかり工程数が増えます。また、激しい結露が生じる場所では水分を吸収しきれずに発錆の原因になることがあります。

防錆油の性質と用途について

さび止め油は、液体で存在し、対象の隙間などに浸透し、錆止め油膜を形成することで、比較的に短期的な錆止め効果をもたらします。JIS規格では、5形・15種類が存在しています。

指紋除去形

低粘度油膜を形成する製品で、機械もしくは機械部品などに付着した指紋の除去やさび止めを目的としたものです。

溶剤希釈形

硬質膜・軟質膜・水置換形軟質膜・水置換形軟質膜(中高粘度油膜)・不粘着硬質膜(透明)の5つが存在し、主に屋内でのサビ止めに使用されます。不粘着硬質を形成するものは屋外での使用も可能です。1種~4種で分類されます。

ペトロラタム形

軟質膜を形成し、いくつかの部品から構成される転がり軸受などの仕上げ材に使用される防錆油。高度な仕上げ面での使用に用いられます。

潤滑油形

潤滑油形は6種類からなり、1種1~3号、2種1~3号といったそれぞれ低粘度~高粘度油膜を形成するタイプの防錆剤です。どちらも溶剤を含まず引火のリスクが低いのが特徴。1種は金属材料および金属製品のさび止め、2種は機械および機器類内部の一時的さび止めに使用されます。

気化性

粘度の異なる油膜を形成する2種類の防錆油です。気化性さび止め剤を含む潤滑油もこちらに分類されます。気化性ではありますが溶剤を含まず引火の危険性は低いのが特徴。気化することから密閉空間内でのさび止めに適しています。

その他

防錆油の他規格には当てはまらないが、JIS K2246 5.の規定さび止め性能試験に合格しているものが分類されます。

防錆油の成分

防錆油の成分は多種多様です。溶剤希釈型はアスファルトやペトロラタムが溶剤に溶けています。また、硬質膜のタイプはアスファルトや樹脂、不発規制材料を石油溶剤に溶解しているのが特徴です。樹脂やワックスの配合剤を溶剤に溶かした透明硬質膜タイプもあります。

アスファルトとペトロラタム

溶剤希釈型の防錆油に含まれている成分が、アスファルトとペトロラタムです。揮発後に、硬質皮膜や軟質皮膜を作ります。

樹脂やワックス

溶剤希釈型の透明膜質硬タイプに含まれる成分です。溶剤は希釈したあとに、ろうそくのロウのような透明硬質の非粘着性皮膜を形成します。

カルボン酸型アニオン界面活性剤

大気中でもすぐれた効果を発揮します。低起泡性で、非鉄金属にも有効という点が利点であり特徴です。

アルケニルコハク酸

タービン油の潤滑油や、燃料油への添加で高い錆止め効果が期待できます。金属加工用でも有効です。

ソルビタンエステル

大気中の防錆性に優れています。防錆性以外にも、潤滑性や乳化性があるのもポイントです。錆止め油以外では金属加工油でも有効。

アルケニルコハク酸エステル

抗乳化性があります。鉱物油にも溶解しやすいのが特徴です。吸着力にも優れており、タービン油用にも適しています。

メルカプトチアゾール系化合物

潤滑油に少し添加するだけでも、非鉄軽金属の腐食防止をサポートします。モーター油や作動油やグリース油にも適しています。

防錆油はこんな方・こんな用途におすすめ

主に中間工程での錆止めに効果的です。以下のような使い方ができます。

防錆油取り扱いの注意事項

作業を行う前に錆や腐食、水分の除去をした上で石油系溶剤による洗浄や蒸気、アルカリ洗浄など前処理が必要になります。

また、スプレーやハケ塗りなど対象物の大きさや形状、防錆油の種類によって塗布方法の仕方が変わります。作業場が油で汚れやすくベタつくことがあるので注意が必要です。

防錆油を取り扱っている防錆剤メーカー

THREE SELECTIONS
使いやすさで選ぶ
気化性防錆剤おすすめ3選

防錆剤が入った容器や袋の中に対象金属を同梱する、シートで覆うだけで優れた防錆効果が得られる気化性防錆剤。ここではその中でも国産で使いやすい(※)気化性防錆剤を種類ごとに厳選して紹介します。
※国産の防錆剤の中でも、使いやすさを示したアイコンの該当項目が多い商品を、パック型防錆剤、防錆紙、防錆フィルムからそれぞれ1つずつ選出しています

ポンと入れるだけ!
15分ですみずみまで
しっかり防錆

城北化学工業
「ラン・ラン」
(パック型防錆剤)

城北化学工業「ラン・ラン」の商品画像
画像引用元:城北化学HP ラン・ラン(https://www.johoku-chemical.com/lanram/)

使いやすさ・用途

  • 即効性
  • 大容量防錆
  • 複雑な形状
    でも防錆可
  • 繰り返し利用
  • ゴミ・廃棄
    コスト削減
  • 手に触れる
    部分の防錆
  • 無臭
  • 通販あり

特徴
・防錆成分の拡散までわずか15分。気化力に優れ複雑形状の金属にも幅広く活用
・サイズが小さく密閉容器に入れるだけなので、包装や廃棄の手間が少ない
・密閉容器や密閉袋を用いた金属の保管時におすすめ

包装と防錆を一度に!
ラインナップ豊富な
防錆紙メーカー

アドコート
「アドパック」
(防錆紙)

アドコート「アドパック」の商品画像
画像引用元:アドコート株式会社・トップ アドパックラインナップ・トップ アドパック‐ G (鉄鋼用含浸タイプ) (http://www.adpack.jp/lineup/type_gk.html)

使いやすさ・用途

  • 即効性
  • 大容量防錆
  • 複雑な形状
    でも防錆可
  • 繰り返し利用
  • ゴミ・廃棄
    コスト削減
  • 手に触れる
    部分の防錆
  • 無臭
  • 通販あり

特徴
・気化性防錆紙専門メーカーならではのラインナップで様々な使い分けに対応
・バリア材との併用でさらに防錆力アップ
・部品や金属の包装を兼ねた防錆におすすめ

目的や用途に応じて
形状や性能をカスタマイズ
可能

アイセロ
「ボーセロン」
(防錆フィルム)

アイセロ「ボーセロン」の商品画像
画像引用元:アイセロHP アイセロの挑戦02 ボーセロン®物語「アイセロの未来をかけた戦略商品のサクセスストーリー」(https://www.aicello.co.jp/recruit/about/challenge/boselon/)

使いやすさ・用途

  • 即効性
  • 大容量防錆
  • 繰り返し利用
  • ゴミ・廃棄
    コスト削減
  • 複雑な形状
    でも防錆可
  • 手に触れる
    部分の防錆
  • 無臭
  • 通販あり

特徴
・フィルムが透明なため海外輸送での防錆・梱包に役立つ
・ヒートシールによる密封やフィルムを利用した自動包装ができるため、密閉袋兼防錆剤としても利用可能

※2021年2月時点の情報。公式HPに記載の内容をもとに評価しています
※注釈:アイコンの意味
・繰り返し利用(効果がなくなるまで繰り返し利用できるかどうかで調査)
・即効性(浸透スピードに関する内容を公式HPに記載しているか)
・通販あり(すぐに必要な時に手軽に注文できるECサイトや通販サイトでの販売はあるか)
・防錆の工数が少ない(手間をかけずに防錆できるか)
・無臭(食品工場や家庭用商品など臭いを気にするニーズに応える商品に使用できるか)
・手に触れる部分の防錆(手に付いた時に落ちないか・使う時に手袋をはめた方が良いのか)
・ゴミ・廃棄コスト削減(段ボール一箱分の防錆をする際のゴミの大きさが15cm以内か)
・大容量防錆(ドラム缶サイズの防錆は可能か)

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