防錆管理士とは

このページでは、防錆管理士とはなにか？なにに役立つのかについて情報をまとめています。

防錆管理士とは

防錆管理士は、防錆についての専門知識と技術をもつとされる方に認定される資格です。民間資格ですが、経済産業省、国土交通省、中小企業庁の後援を受けています。

日本は海に囲まれていることから、錆や腐食による被害が大きい国でもあります。しかし腐食に関する専門知識と技術の修得は、個人では限界があり、日本防錆技術協会が誕生。経済産業省認可の社団法人として昭和32年に設立し、平成24年に一般社団法人になりました。

防錆管理士になるには、通信制の防錆技術学校の受講後に通信教育を受け、試験と認定論文審査に合格することが求められます。選考課程は、施設防食科、防錆塗装科、防錆塗装科別科、めっき科、防錆包装科の5つです。

共通課程では、防錆防食の基本知識である、腐食の定義や金属の腐食と電気化学などを学びます。資格取得者は防錆のプロフェッショナルとして、建築や工業などの分野で活躍中です。

現在防錆管理士に認定されているのは、約15,509名（2021年11月時点）。前科目の防災管理士認定基準のクリア、面接講義の全日程出席、筆記試験と認定論文審査の合格が求められる厳しい道ですが、錆に悩まされる業種は多くあるため、工業系の業界では必要とされるでしょう。

防錆管理士の資格は何に役立つ？

建築や土木はもちろん、電力や通信の分野、ガスや機械や科学、機械やプラント、電機や電子の分野で、設計、製造、施工や検査など各部門での業務に役立ちます。

防錆が必要な分野は多岐に渡りますが、専門的な知識や技術力を持っている人材が、各社に必ずいるとは限りません。機器や素材が腐食しやすいということは、製品としても影響が大きく企業もコスト・製造工程など多方面で被害を受けやすくなります。その点を踏まえると、防災管理士の需要は高いといえるでしょう。

会社単位でのメリットも大きい資格

防錆を依頼する人や業者の選定では、信頼できるかどうかが鍵を握ります。そのため、防錆管理士が多く在籍している会社はより信頼度を高めやすくなるといえます。

日本防錆技術協会は会社単位や個人での正会員を募集しています。正会員になると、防錆技術学校で受講するとき、何人でも割引料金が適用されます。そのため、防錆剤メーカーや個人で営業している防錆会社にとって、メリットは大きいでしょう。

他にも、図書の閲覧や講演会の割引、最新技術情報が得やすい、正会員総会で役員になり会務運営に携われます。防錆をするのは特別な資格は不要ですが、会社や個人として業務に携わる場合、客観的に知識と技術力を持っていることの証明になるのは強みです。