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防錆剤の除去方法とは?このページでは防錆剤の除去方法と、除去の必要ない防錆剤のタイプについてまとめています。
金属の腐食を防ぐために塗布される防錆剤ですが、あまりに過剰に塗布されている場合もあります。そういった時に整備や調整作業前に入念に塗布されすぎた防錆剤を落とす作業を行います。これが防錆剤落としです。
なぜ塗布した防錆剤をわざわざまた落とすのか、疑問に思う方も多いかもしれません。それは、しっかり落としておかないと精度や調整作業などに支障をきたしてしまうためです。防錆剤が付着している状態だと、各送り部分のチェックもできず、溝部分への作業もできません。制度についても正しくできず、調整も不可能になるのです。
だからこそ、防錆剤落とし作業は大切な作業の一つといえます。
防錆剤落とし作業は意外に大変な作業で、油が固まってしまいいたるところにこびりついてしまっていることもあり、防錆剤落としに1時間かかるケースもあります。整備や調整作業の準備段階に過ぎないのに、1時間かけて防錆剤落としをするのも骨の折れる作業です。
防錆剤はすべて除去が必要であるというわけではありません。防錆剤の中には、除去作業の必要ない防錆剤もあります。それが、気化性防錆紙と防錆フィルムです。
気化性防錆紙とは、気化性防錆剤が常温で気化し金属表面に吸着したり、水被膜中に溶解したりすることにより、防錆するタイプの防錆剤です。数年単位での長期間の防錆効果が期待できるのも特徴に挙げられます。
防錆フィルムとは、フィルムから拡散した防錆分子が金属製品の小さな隙間や孔部分に入り込むことによって防錆する防錆剤です。塗装では覆うことが出来ない複雑な部分も防錆出来ます。
気化性防錆紙と防錆フィルムは、簡単に取り扱い出来て開梱後にすぐに使用出来ます。幅広い金属に対応しているため、防錆油と比べて大きく劣ることもありません。気化性防錆紙、防錆フィルムどちらも共通して、塗布作業や除去作業が必要なく、工場美化に貢献できるという特徴を持っています。
気化性防錆紙の特徴は、複雑な形状の金属製品も隅々まで効果が期待できること、即効性や防錆力に優れ、結露水に強いということです。防錆フィルムは紙粉が発生しない、単一素材として廃棄できるといった特徴があります。
また、気化性防錆紙と防錆フィルムどちらにも共通していえるのが、取扱店が少ないといった短所があることです。このサイトでは、気化性防錆紙の防錆剤を紹介しているので、ぜひほかのページも参考にしてみてください。
防錆剤は金属や用途に合わせて選ぶ必要がありますが、防錆剤落としの手間を削減したいのだったら、気化性防錆紙もしくは防錆フィルムを検討してみるとよいでしょう。
防錆剤が入った容器や袋の中に対象金属を同梱する、シートで覆うだけで優れた防錆効果が得られる気化性防錆剤。ここではその中でも国産で使いやすい(※)気化性防錆剤を種類ごとに厳選して紹介します。
※国産の防錆剤の中でも、使いやすさを示したアイコンの該当項目が多い商品を、パック型防錆剤、防錆紙、防錆フィルムからそれぞれ1つずつ選出しています
城北化学工業
「ラン・ラン」
(パック型防錆剤)
画像引用元:城北化学HP ラン・ラン(https://www.johoku-chemical.com/lanram/)
使いやすさ・用途
特徴
・防錆成分の拡散までわずか15分。気化力に優れ複雑形状の金属にも幅広く活用
・サイズが小さく密閉容器に入れるだけなので、包装や廃棄の手間が少ない
・密閉容器や密閉袋を用いた金属の保管時におすすめ
アドコート
「アドパック」
(防錆紙)
画像引用元:アドコート株式会社・トップ アドパックラインナップ・トップ アドパック‐ G (鉄鋼用含浸タイプ)
(http://www.adpack.jp/lineup/type_gk.html)
使いやすさ・用途
特徴
・気化性防錆紙専門メーカーならではのラインナップで様々な使い分けに対応
・バリア材との併用でさらに防錆力アップ
・部品や金属の包装を兼ねた防錆におすすめ
アイセロ
「ボーセロン」
(防錆フィルム)
画像引用元:アイセロHP アイセロの挑戦02 ボーセロン®物語「アイセロの未来をかけた戦略商品のサクセスストーリー」(https://www.aicello.co.jp/recruit/about/challenge/boselon/)
使いやすさ・用途
特徴
・フィルムが透明なため海外輸送での防錆・梱包に役立つ
・ヒートシールによる密封やフィルムを利用した自動包装ができるため、密閉袋兼防錆剤としても利用可能
※2021年2月時点の情報。公式HPに記載の内容をもとに評価しています
※注釈:アイコンの意味
・繰り返し利用(効果がなくなるまで繰り返し利用できるかどうかで調査)
・即効性(浸透スピードに関する内容を公式HPに記載しているか)
・通販あり(すぐに必要な時に手軽に注文できるECサイトや通販サイトでの販売はあるか)
・防錆の工数が少ない(手間をかけずに防錆できるか)
・無臭(食品工場や家庭用商品など臭いを気にするニーズに応える商品に使用できるか)
・手に触れる部分の防錆(手に付いた時に落ちないか・使う時に手袋をはめた方が良いのか)
・ゴミ・廃棄コスト削減(段ボール一箱分の防錆をする際のゴミの大きさが15cm以内か)
・大容量防錆(ドラム缶サイズの防錆は可能か)