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防錆スプレー（オイル・ワックス・気化性防錆剤）
ここでは、対象物に吹き付けるだけで防錆効果を発揮してくれる「防錆スプレー」について紹介します。特徴やメリット・デメリット、おすすめの用途などについてまとめました。
防錆スプレーの特徴
水置換性と浸透力に優れた扱いやすい防錆剤
防錆スプレーは加工後の機械部品などに吹き付けることで薄い膜をつくり、優れた防錆効果を発揮してくれます。
水置換性があり、スプレーを塗布しようとする金属面に水分がついていても、その水分の下にもぐり込んで水を押し上げて膜をつくる性質があります。また、油汚れがある部位でも、その下に防錆スプレーがもぐり込むほど浸透力が高いのが特徴です。
防錆スプレーにはオイルタイプやワックスタイプ、気化性タイプなどがあり、オイルタイプは短期間、ワックスタイプや気化性タイプは長期間の防錆効果を期待できます。
防錆スプレーのメリット・デメリット
メリット
防錆スプレーは防錆処理をおこないたいものに吹き付けるだけという手軽さが魅力。細かい部分にもノズルなどで満遍なくスプレーできます。
また、防錆スプレーが水分や油汚れの下にもぐり込んで膜を形成するほど「浸透力」と「水置換性」に優れています。そのため、水分や油汚れが残っている部分でも防錆効果を発揮してくれます（ただし、使用前には水分や汚れを落としておく必要があります）。なお、防錆効果と同時に潤滑効果も期待できるため、回転部などへの塗布にも適しています。
さらに防錆スプレーは吹付けた後の乾きも速く、効率的に作業をおこなえることもメリットといえるでしょう。
デメリット
防錆スプレーは乾きやすいというメリットがある反面、効果の持続期間が比較的短めであるというデメリットももっています。また、製品によってはスプレーの操作性が悪く、微量の塗布が難しいなど調節に難を感じることも。
そのほかにも油の下にもぐり込むという浸透力の高さから、スプレーをすることで既に注油されていたグリースなどの粘度を下げてしまう可能性も考えられます。
防錆スプレーはこんな方・こんな用途におすすめ
防錆スプレーは自転車や自動車、バイクなどのパーツに用いられることが多いでしょう。また、水置換性や浸透力に優れているため、屋外での保管など水分や油汚れが付着しやすいものにも防錆効果を発揮できます。
- 自転車や自動車、バイクなどのパーツの防錆
- 金属や精密機器などの防錆
- 機械や工具類などの防錆
- 鉄工材や機械などの屋外及び屋内での保管用防錆など
防錆スプレー取り扱いの注意事項
防錆作業時には換気を充分におこなう必要があります。また、防錆スプレーは可燃性・引火性が高いため、使用時には注意が必要です。そのほかにも、スプレーしたい部分にグリースなどの粘度の高い潤滑剤などが注油されている場合、防錆スプレーが油の粘度を下げてしまう恐れもあります。
防錆スプレーを取り扱っている防錆剤メーカー
