公開日：
｜更新日：
鉄
このページでは、鉄の特徴と錆びる原因、防錆剤を使用する際の注意点などについてまとめています。
鉄は、水素や酸素が原因となって錆びてしまう金属です。そのため、鉄を管理するときには水分・湿気に十分に注意しなくてはいけません。最後に鉄に対応している防錆剤も紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
鉄が錆びる原因
酸素と水分が原因
鉄が錆びる原因は酸素と水分です。鉄は単体では安定しないため耐食性が低いという特徴があります。そのために、鉄は酸素や硫黄などと結合して酸化物や硫化物などの化合物になって安定するのです。
鉄の原材料である鉄鉱石から無理やり酸素を取り除き、鉄鋼材料として使用できるようにするのが製鉄ですが、酸素がない状態では不安定のため、また鉄は酸素を取り込もうとします。そうした過程の中でできてしまうのが錆びというわけなのです。
もう一つの原因は、水分。鉄の表面に水滴がつくと、空気中の酸素が吸収され、酸素を含んだ水分に鉄イオンが溶け出します。そうして溶け出した金属のイオンが酸素・水と結合してサビができるのです。
そのため、水分が多ければ多いほどサビはできやすくなってしまいます。鉄を管理する際には、水分には十分に注意しなくてはいけません。
鉄に適した防錆剤の種類
防錆油と防錆転換剤、鉄鋼用の気化性防錆剤がおすすめ
鉄に適した防錆剤の種類は、防錆油と防錆転換剤です。防錆油は、金属材料や部品、製品などに錆が発生しないように表面に塗り保護するもの。防錆油の中にも、水置換性タイプや潤滑油タイプ、硬質膜タイプなどさまざまなタイプがあります。
そして、防錆転換剤というのは、赤さびを黒錆へと変化させる防錆剤です。黒錆に変化すると、サビの腐食の進行がとまり、新たな錆も防ぐことが出来ます。
また、鉄の錆に適した気化性防錆剤もおすすめ。
気化性防錆剤は、常温で気化して金属表面に直接吸着したり、金属表面の水被膜中に溶解したのちに吸着する性質を持っており、鉄製品を梱包したり一緒に同梱することで防錆効果を得ることができます。
防錆油との大きな違いは、塗布する手間や使用後に洗浄する手間が省けること。工数削減はもちろん、洗浄した際に使用する排水の処分などで発生する廃棄コストを削減することもできます。
防錆剤を使用する際の注意点
水分に気を付ける
鉄が錆びる原因は水分と酸素です。そのため、防錆剤を使用しているとはいえ湿気や水分などには十分に注意しなくてはいけません。そして、防錆剤は必ず規定量を厳守して使用するようにしましょう。
鉄に対応している防錆剤一覧
