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このページでは、銅が錆びる原因や銅に適した防錆剤の種類、防錆剤を使用する注意点などについてまとめています。

銅はさまざまな成分と反応し、4種類の錆に変化する金属です。銅を管理する際には水分に注意する必要があります。ページの最後には、銅に適した防錆剤も紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。

銅が錆びる原因

銅が錆びる原因は4種類ある

銅は鉄と同様に、水分や酸素によって錆が発生します。水分内の溶存酸素によって銅の表面に酸化第一銅という錆が出来ます。赤褐色の銅錆はこのような成分とメカニズムでできているということです。

そして、酸化第一銅がさらに酸素や亜硫酸ガス、水と反応することで緑青色に変化し塩基性硫酸銅という錆が出来ます。

酸化第一銅が亜硫酸ガスでなく、二酸化炭素や遊離炭酸と反応した場合にできるのが、塩基性炭酸銅です。海水や潮風などの影響を受けると塩基塩化銅が出来ます。

このように、銅は様々な原因によって4種類の錆に変化するのです。銅の管理は大変ですが、この4つの錆の原因をしっかり理解し対策を行うことで銅が錆びるのを防ぐことが出来ます。

銅に適した防錆剤の種類

変色防止防錆剤

先述した通り、銅は錆びると赤褐色や緑青色などに変化します。そのため、銅は錆びると見た目の色が大きく変化し、、製品としての美しさが欠けてしまうのが大きな特徴です。

そんな銅には「変色防止防錆剤」という防錆剤が適しています。銅や銅合金などの用途に用いられる防錆剤で、有機物質が銅と錯体を形成することによって酸化から守ります。

銅・銅合金用の気化性防錆剤

銅・銅合金に合わせてつくられた気化性防錆剤もおすすめ。気化性防錆剤は、常温で気化して金属表面に直接吸着したり、金属表面の水被膜中に溶解したのちに吸着したりする性質を持っています。 銅製品や銅合金を用いた製品を梱包したり一緒に同梱したりすることで、防錆効果を得ることができます。

添加したり、線材へ塗布して使用することの多い変色防止防錆剤との違いは、塗布する手間や使用後に洗浄する手間が省けること。塗布などによる工数を削減することができます。さらに、開梱すると金属に付着していた防錆成分が拡散されるため、防錆剤を落とす作業も不要です。

防錆剤を使用する際の注意点

表面を傷つけるものは使わない

銅は表面を傷つけると緑青色の錆が発生しやすくなってしまいます。そのため、防錆剤を使用する際にも磨き粉やたわしといった表面を傷つけるような道具は使わないようにしましょう。

水分も錆びる原因になってしまうので、湿気の少ない場所で保管することが大切です。

銅に対応している防錆剤一覧

THREE SELECTIONS
使いやすさで選ぶ
気化性防錆剤おすすめ3選

防錆剤が入った容器や袋の中に対象金属を同梱する、シートで覆うだけで優れた防錆効果が得られる気化性防錆剤。ここではその中でも国産で使いやすい(※)気化性防錆剤を種類ごとに厳選して紹介します。
※国産の防錆剤の中でも、使いやすさを示したアイコンの該当項目が多い商品を、パック型防錆剤、防錆紙、防錆フィルムからそれぞれ1つずつ選出しています

ポンと入れるだけ!
15分ですみずみまで
しっかり防錆

城北化学工業
「ラン・ラン」
(パック型防錆剤)

城北化学工業「ラン・ラン」の商品画像
画像引用元:城北化学HP ラン・ラン(https://www.johoku-chemical.com/lanram/)

使いやすさ・用途

  • 即効性
  • 大容量防錆
  • 複雑な形状
    でも防錆可
  • 繰り返し利用
  • ゴミ・廃棄
    コスト削減
  • 手に触れる
    部分の防錆
  • 無臭
  • 通販あり

特徴
・防錆成分の拡散までわずか15分。気化力に優れ複雑形状の金属にも幅広く活用
・サイズが小さく密閉容器に入れるだけなので、包装や廃棄の手間が少ない
・密閉容器や密閉袋を用いた金属の保管時におすすめ

包装と防錆を一度に!
ラインナップ豊富な
防錆紙メーカー

アドコート
「アドパック」
(防錆紙)

アドコート「アドパック」の商品画像
画像引用元:アドコート株式会社・トップ アドパックラインナップ・トップ アドパック‐ G (鉄鋼用含浸タイプ) (http://www.adpack.jp/lineup/type_gk.html)

使いやすさ・用途

  • 即効性
  • 大容量防錆
  • 複雑な形状
    でも防錆可
  • 繰り返し利用
  • ゴミ・廃棄
    コスト削減
  • 手に触れる
    部分の防錆
  • 無臭
  • 通販あり

特徴
・気化性防錆紙専門メーカーならではのラインナップで様々な使い分けに対応
・バリア材との併用でさらに防錆力アップ
・部品や金属の包装を兼ねた防錆におすすめ

目的や用途に応じて
形状や性能をカスタマイズ
可能

アイセロ
「ボーセロン」
(防錆フィルム)

アイセロ「ボーセロン」の商品画像
画像引用元:アイセロHP アイセロの挑戦02 ボーセロン®物語「アイセロの未来をかけた戦略商品のサクセスストーリー」(https://www.aicello.co.jp/recruit/about/challenge/boselon/)

使いやすさ・用途

  • 即効性
  • 大容量防錆
  • 繰り返し利用
  • ゴミ・廃棄
    コスト削減
  • 複雑な形状
    でも防錆可
  • 手に触れる
    部分の防錆
  • 無臭
  • 通販あり

特徴
・フィルムが透明なため海外輸送での防錆・梱包に役立つ
・ヒートシールによる密封やフィルムを利用した自動包装ができるため、密閉袋兼防錆剤としても利用可能

※2021年2月時点の情報。公式HPに記載の内容をもとに評価しています
※注釈:アイコンの意味
・繰り返し利用(効果がなくなるまで繰り返し利用できるかどうかで調査)
・即効性(浸透スピードに関する内容を公式HPに記載しているか)
・通販あり(すぐに必要な時に手軽に注文できるECサイトや通販サイトでの販売はあるか)
・防錆の工数が少ない(手間をかけずに防錆できるか)
・無臭(食品工場や家庭用商品など臭いを気にするニーズに応える商品に使用できるか)
・手に触れる部分の防錆(手に付いた時に落ちないか・使う時に手袋をはめた方が良いのか)
・ゴミ・廃棄コスト削減(段ボール一箱分の防錆をする際のゴミの大きさが15cm以内か)
・大容量防錆(ドラム缶サイズの防錆は可能か)

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